「農家の人ってすごいなあ」——小学生のゆうちゃんが本気でお米作りに挑戦した、感動のノンフィクション。2026年(第72回)青少年読書感想文全国コンクール・小学校中学年の部の課題図書に選ばれた本書は、実在する少年・新宅佑輔くんが農家に弟子入りし、完全無農薬のお米作りに挑む実話です。
パパノンフィクションって聞いて最初は「難しそう」と思ったんですが、読んでみたら引き込まれました。ゆうちゃんが台風に立ち向かう場面は思わず応援したくなって。



ゆうちゃんって本当の人なの!?すごい!ぼくもご飯大好きだから、自分で作ってみたくなった!
『おいしいお米をつくりたい!』はどんな本?あらすじ紹介
主人公は、兵庫県神戸市に住む小学生・新宅佑輔くん(ゆうちゃん)。ラグビーが好きで活発な少年ですが、とにかくご飯が大好き。卵かけご飯、塩をかけただけのご飯が最高のごちそうというほどの米好きです。
ある日、地域の農家・中井知広さん(63歳)が作るお米を食べて感動したゆうちゃんは「自分でもこんなにおいしいお米を作ってみたい!」と決意。お兄さんが中井さんのもとで養蜂(はちみつ作り)を学んでいたご縁もあり、中井さんから休耕田の一部を借りて米作りをスタートします。
田起こし・苗育て・田植え・草取り・害虫対策——農作業の大変さに汗を流しながら、ゆうちゃんは目標の300kg収穫を目指します。しかし8月、台風が直撃。大切に育てた稲穂の半数以上が倒れてしまいます。それでも完全無農薬・天日干しにこだわり続けたゆうちゃんの情熱は、高齢化が進む地域の人々の心まで動かしていきます。
書籍情報
| タイトル | おいしいお米をつくりたい!ゆうちゃん、小学生で農家に弟子入りしました |
| 著者 | 谷本雄治 |
| 出版社 | 汐文社 |
| 発行 | 2025年10月 |
| 定価 | 1,980円(税込) |
| ページ数 | 104ページ |
| 対象 | 小学校中学年以上 |
| 課題図書 | 第72回青少年読書感想文全国コンクール・中学年の部 |
実際に読んでみた感想
ノンフィクションなので「説明が多くて子どもに退屈かも」と心配していましたが、まったくの杞憂でした。ゆうちゃんが農作業に奮闘する姿がいきいきと描かれていて、気づいたらページをめくる手が止まらなくなっていました。
特に印象的だったのは草取りのシーン。「抜いても抜いても生えてくる」雑草との格闘が正直に書かれていて、農業の大変さがリアルに伝わってきます。学校行事で週末に田んぼに行けないとき、帰り道に立ち寄って草取りをするゆうちゃんの姿には頭が下がりました。



台風で300kgの目標が45kgになったとき、ゆうちゃんがどれほど悔しかったか。それでも「味は100点満点!」と言えるところが、この子の本当のすごさだなと思いました。



草取りって毎日やるの!?大変すぎる……。でもゆうちゃんが諦めないから、ぼくも最後まで読めた!
結果は目標の300kgに対して45kg。台風という自然の猛威の前に数字では大きく届きませんでしたが、「農家の人ってすごいなあ」という心からの実感と、「来年こそ300kg」という強い意欲が残ります。そしてゆうちゃんはこの体験から「自分で食材を育てて料理するレストランの料理人になりたい」という夢を持つようになりました。



45kgしか取れなかったのに「味は100点!」って言えるのかっこいい!ぼくも何かひとつ、最後まで頑張ってみたいなって思った。
この本ならではの魅力3つ
① 主人公が本物の小学生(リアルな等身大の挑戦)
フィクションの主人公ではなく、実在する子どもの実話であることが最大の強み。ゆうちゃんの喜びも悔しさも、全部本当のことです。「自分と同じ小学生がここまでやった」という事実が、読む子どもに大きなインパクトを与えます。写真も多数掲載されており、農作業の様子が視覚的に伝わってきます。
② 「食べること」の意味を根本から問い直してくれる
毎日なんとなく食べているご飯が、これほど多くの手間・苦労・時間の上に成り立っていることを体感的に教えてくれます。草取り・害虫対策・台風対策——農家の人が日々向き合っている現実が、ゆうちゃんの体験を通してリアルに伝わってきます。読後、ご飯を残さなくなった、という子どもの声も聞こえてきそうです。
③ 子どもの情熱が大人を動かす、世代を超えたドラマ
農家の師匠・中井さんは63歳。最初は難色を示した中井さんが、ゆうちゃんの本気の姿に心を動かされていく様子も読みどころです。さらに、小学生が本気でお米を作る姿が高齢化が進む地域の人々の心まで動かしていく展開は、大人が読んでも胸に刺さります。
読書感想文の書き方【2026年課題図書・中学年】
書き方のポイント3つ
- 「食べ物への感謝」を自分の言葉で書く——「ご飯を残したことがある」「食べ物がどこから来るか考えたことがなかった」など、正直な自分の気持ちから入ると書きやすい
- 台風のシーンに注目する——頑張ったのに結果が出なかったとき、どうするか。ゆうちゃんの姿と自分の体験を重ねる
- 「夢」につなげてまとめる——ゆうちゃんが米作りから料理人の夢を持ったように、自分はこの本から何を感じたか・これからどうしたいかで締める
書き出し例文3パターン
📝 日常型(毎日のご飯から始める):
「わたし(ぼく)はご飯を食べるとき、それがどうやって作られるか考えたことがありませんでした。この本を読んで、初めてその大変さを知りました。」
📝 驚き型(事実に驚いて始める):
「小学生が農家に弟子入りして、本当にお米を作ってしまった——この本を読む前、そんなことができるとは思っていませんでした。」
📝 共感型(台風のシーンから始める):
「がんばったのに、思った通りの結果が出ないことがあります。ゆうちゃんが台風で稲が倒れてしまったときの気持ちを読んで、わたし(ぼく)も似た経験を思い出しました。」
感想文の構成テンプレート(原稿用紙3〜4枚)
| パート | 書く内容 | 分量の目安 |
|---|---|---|
| ①書き出し | 印象に残ったシーン or 日常のご飯への気持ちから始める | 約150字 |
| ②あらすじ(短く) | 「ゆうちゃんという小学生が〜した物語です」と1〜2文でまとめる | 約100字 |
| ③自分の体験・考え | 台風のシーン・草取りなど印象的な場面と自分の経験を重ねて書く | 約700字 |
| ④まとめ | 「この本を読んで、これからは〜したい」で締める | 約250字 |
③自分の体験・考えの書き方ヒント
- 「ゆうちゃんが〇〇したとき、わたしは〜と感じました」
- 「食べ物を残したことがあるわたしは、このシーンを読んで〜と思いました」
- 「わたしが〇〇を頑張ったときのことを思い出しました。そのとき〜」
- 「台風で45kgしか取れなかったのに『味は100点』と言えるゆうちゃんは〜」
こんな子・こんな家庭におすすめ
- ✅ ご飯・食べることが好きな子
- ✅ 農業・自然・生き物に興味がある子
- ✅ 頑張ったのに結果が出なかった悔しい経験がある子
- ✅ 「何かに挑戦したい」気持ちがある子
- ✅ 将来の夢について考えているご家庭
- ✅ 食育・食の大切さを子どもと話したいご家庭
まとめ:「食べること」の重さを親子で感じてほしい1冊
『おいしいお米をつくりたい!』は、農業の大変さと喜びを小学生の等身大の目線で伝えてくれるノンフィクションです。ゆうちゃんの情熱と挫折と達成感を追いながら、「食べること」の意味を親子でもう一度考えるきっかけになります。



読み終わったあと、夕食のご飯をいつもより丁寧によそいました。農家の人の苦労を思ったら、一粒も残せないなと。



ゆうちゃんみたいに、ぼくも何か本気でやってみたい!来年の夏、何か育ててみようかな。
読書感想文の課題図書としても、「自分の日常(食べること)と直結しやすい」「ノンフィクションなので学んだことを書きやすい」という点で取り組みやすい1冊。ぜひ親子で読んでみてください📚
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