「たねってなんで飛ぶの?」——息子がタンポポの綿毛を吹きながらそう聞いてきたとき、ちゃんと答えられなかったのが正直なところでした。そんなとき、2026年の読書感想文課題図書(小学校低学年の部)に選ばれたこの1冊を手に取りました。写真絵本なのに哲学的で、読み終わったあと自然と「外に出たくなる」不思議な余韻が残ります。
パパ種がこんなに個性的だとは。読んだあと、公園の草を見る目がまったく変わりました。



たねってこんなにいっぱい種類あるの!?すごい!ぼくも種を集めたい!
あらすじ
植物観察家・鈴木純さんが、植物のいのちのみなもとである「たね」の世界へと読者を誘います。丸いたね、とがったたね、羽のついたたね——それぞれが個性豊かな姿で、次のいのちへとつながっていきます。観察会に参加しているような楽しさと驚きをまじえながら、写真と分解図で種の神秘をじっくりと紹介する写真絵本です。
読んでみた感想



パパ、この表紙の種ってなんの種?丸くてきれい!ぼく見たことある気がする!



パパも最初、種ってみんな似たようなもんだと思ってたんだけどね。読んでみたら全然違って、断面の写真が宝石みたいで驚いたよ。「これが本当に植物の種なの?」って思わず声に出しちゃった。



タンポポのふわふわのやつ、ぼく公園で吹いたことある!あれも種なの!?すごい、知らなかった!



そう、あのふわふわ1本1本が種なんだよ。風に乗って遠くまで飛んでいって、落ちたところで新しいタンポポになる。「たねはいのちのおわりであり、はじまりでもある」って本に書いてあったでしょ。大人が読むとそこがじんわりくるんだよね。



じゃあ、ぼくが吹いたタンポポはどこかで生きてるってこと!?なんかいいな……。明日公園行って種探したい!



いいね、行こう。この本って読み聞かせしながら「これなんの種?」って問いかけると盛り上がるし、何度読んでも新しい発見があるんだよね。ひとことで言うなら「親子で自然に目覚める絵本」かな。
- 種の断面写真が宝石のように美しく、大人も思わず見入ってしまう
- 「いのちのおわりとはじまり」というテーマが読後にじんわり伝わる
- 読み終わったあと、公園や野原へ飛び出したくなる仕掛けがある
この絵本ならではの魅力
この本がほかの自然科学絵本と一線を画すのは、写真の質と構成のこだわりにあります。種を真上から撮ったもの、断面を切り取ったもの、実際に飛んでいる瞬間をとらえたもの——どのページも見ていて飽きない構図になっています。
また、絵本でありながら図鑑的な満足感もあり、「絵本と図鑑の間」を埋める稀有な存在です。鈴木純さんは植物観察家として「観察する楽しさ」を本を通じて伝えることが上手で、読んだあとに「外に出て本物を見たくなる」仕掛けがさりげなく仕込まれています。
こんな子・こんな家庭におすすめ
- 小学校低学年(1〜2年生)のお子さん(課題図書の対象学年)
- 自然や生き物に興味を持ち始めた子ども
- 図鑑好きだけど文章が多いと飽きてしまう子
- 親子で公園散歩・外遊びが好きな家庭
- 読書感想文のテーマに悩んでいる低学年の保護者
- 「一番すごいと思った種」を選んで、なぜすごいか書いてみよう
- 読んだあとに公園で種を探して、見つけたことを書くと具体的になる
- 「たねはいのちのおわりとはじまり」ってどういう意味か、自分の言葉で考えて書いてみよう
- 好きなページの絵を説明して、そこから感じたことを書くだけでOK
まとめ:小さな種に、いのちの哲学が詰まっていた
「たねってなんだろう?」というシンプルな問いに、鈴木純さんが写真と言葉で丁寧に答えてくれる1冊です。低学年の子どもでも直感的に楽しめながら、読み終えたあとにじんわりと「いのち」について考えられる深さがあります。



公園行ってたね探したい!あのふわふわのやつ見つけたい!



よし、明日行こう。この本持って行って、本物と見比べてみようか。気になる方はぜひ手に取ってみてください。
書籍情報
| タイトル | たねはいのちのおわりとはじまり |
|---|---|
| 著者 | 鈴木純 |
| 出版社 | ブロンズ新社 |
| 発売日 | 2025年10月 |
| ページ数 | 32ページ |
| 定価 | 1,540円(税込) |
| 対象 | 小学校低学年〜 |
| 備考 | 2026年 青少年読書感想文全国コンクール 課題図書(小学校低学年の部) |

