夕方の帰り道、後ろから「ひた、ひた」とついてくる気配……。小川育さんの絵本『ついてくる』は、子どもも大人も帰り道が少し怖くなるタイプの怪談絵本です。怖さはありつつ読みやすく、低学年の怪談入門にもおすすめの良質ホラー絵本です。親子で楽しむ怖い絵本として、怖さと教育的価値を両立しています。
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 書名 | ついてくる |
| 作者 | 小川育(文・絵) |
| 出版社 | 岩崎書店 |
| 対象年齢 | 5歳〜大人 |
| ページ数 | 32ページ |
あらすじ(ネタバレなし)
夕暮れ時の帰り道。後ろから「ひた、ひた」という音がしてきます。振り返っても、誰もいない。でも確かに、何かがついてきている——。
日常のなかの「帰り道」という誰もが経験する場面を舞台に、じわじわと恐怖が積み重なっていきます。怪談えほんシリーズらしく、答えははっきり示されません。でもそれがかえって、読後にずっと頭に残る不気味さを生み出しています。
小川育さんの独特な絵のタッチが、夕暮れの薄暗い雰囲気を完璧に演出しています。「ついてくる」という感覚のリアルさが、この絵本の最大の怖さです。
ぼく帰り道に「ひたひた」って聞こえたら絶対走って逃げる!後ろ振り向けない!



そうだね(笑)。でも「ついてくる」って感覚、なんで怖いんだろうって考えてみると面白いよ。見えないものへの想像力が怖さを作り出しているんだよね。
パパ目線の感想・体験談
怪談えほんシリーズの中でも、この作品は「日常の怖さ」が際立っています。帰り道という誰もが毎日経験する場面が舞台なので、読んだ後に現実でも「何かついてきてる?」とドキッとしてしまいます。
息子と読んだ夜、「帰り道で後ろから音がしたら?」という話になりました。「絶対走る!」という息子の答えに笑いながら、でも「怖いものには近づかない」「危ないと感じたら逃げる」という大切な感覚を自然に話し合えました。
怪談えほんの教育的価値は、怖いという感情を安全に体験しながら、身の危険を感じたら行動することを学べるところにあると思います。
こんな子におすすめ
- 怪談えほんに挑戦したい入門者
- 帰り道や薄暗い場所が怖い子(克服に)
- 小学校低学年からの怪談デビューに
- 夏の夜の読み聞かせを探している
- 「じわじわ系」の怖さが好きな大人にも
読み聞かせのポイント
「ひた、ひた」という音の描写は、声に出してゆっくり読んでください。そのリズムが怖さを倍増させます。夕方や夜に読むと雰囲気が出て効果的です。
読み終わった後に「なんで怖かったんだろう?」と一緒に考えてみてください。「見えないから怖い」「知らないものが近づいてくるから怖い」という答えが出てくるかもしれません。その会話が子どもの思考力を育てます。
よくある質問(FAQ)
Q1. 何歳から読めますか?
5歳頃から楽しめますが、怖がりな子には6〜7歳がおすすめです。夕方の帰り道という身近な場面が舞台なので、リアルに怖く感じる子もいます。
Q2. 怪談えほんシリーズの中でどれくらい怖いですか?
日常的な怖さとしては上位です。「いるのいないの」ほどの衝撃はありませんが、読んだ後の帰り道への影響力は随一です。
Q3. 低学年の怪談入門としてはどうですか?
非常におすすめです。怖すぎず、でも十分に怖い。怪談えほんの世界への入り口として理想的な一冊です。読み終わった後も会話が弾む内容です。
まとめ
『ついてくる』は、帰り道という日常の場面が舞台の怪談えほんです。「ひた、ひた」という音が耳に残り、読後もしばらく気になってしまいます。
親子で楽しむ怖い絵本として、怖さと想像力を育てる教育的価値を両立。怪談えほん入門にも最適な一冊です。



「ついてくる」は、子どもが怖いと感じる感覚を大切にしてほしいという思いも込められているような気がします。怖さを感じることは、身を守る本能の一つですよね。
